05 · 製造ノート
重量の安定性、毛羽、糸くず
タオルサプライヤーに最も多く届く苦情は3つです。施術客の上で抜ける、前回と感触が違う、カートンの重量が書類より軽い。最初の2つは同じ言葉で語られがちですが、同じ不具合ではありません。このページはそれを分けます。
要約
- 毛羽と糸くずは別です。毛羽は表面に立ち上がった繊維、糸くずはタオルから抜け落ちる繊維や異物です。
- 毛羽には2つの要因があります。繊維組成と水流交絡です。ポリエステルが多いほど毛羽立ちます。
- 水圧を上げるとウェブの絡みが増して毛羽は減りますが、生地は硬くなり厚みは減ります。設定は最大値ではなく均衡点です。
- 糸くずは繊維に従います。ポリエステル > レーヨン ≈ リヨセル ≈ コットン。
- 納品重量が公称目付からずれるのは2箇所です。ウェブ形成(ウェブの幅方向と長さ方向)と、スリット・巻き直し(同じロールの芯側と外周側)です。
- パール加工で80 g/m²を超えると、レーヨン比率がおよそ70%を下回ると毛羽立ちやすくなります。90 g/m²を超えると、実務上の下限はおよそ80%に上がります。
出典:製造元の製造ノート。2026年10月13日と14日に確認し、外部公開の承認を得ています。当社自身のラインでの観察であり、業界の規則でも試験結果でもありません。
05.1 · 用語
同じ言葉として使われる2つ
毛羽立ち
繊維の端が表面から立ち上がり、生地が毛羽立って見えたり、ざらついて感じられたりします。繊維はまだ付いています。毛羽立ったタオルは使えますが、感触が違って写真にも写りが悪く、それが返品の理由になりがちです。
糸くず
繊維や異物が生地から抜け落ち、肌や鏡、濃色の面に付きます。繊維はもうありません。これがサロンの施術を台無しにする不具合で、スタッフより先に客が気づきます。
この区別は営業上重要です。「抜ける」と報告する購買担当者がどちらを指しているか分からず、対応も変わります。タオル表面の写真と、濃色の布でこすった結果があれば、1分ほどで切り分けられます。
05.2 · 毛羽 — 原因1
毛羽立ちは繊維から始まる
当社のレーヨン/ポリエステル・タオルの生産では、ポリエステル比率が高いほど表面が毛羽立ちやすくなります。だからこそ混紡は比率まで書く必要があります。「レーヨン/ポリエステル」は2つの素材を指すだけで、製品を指しません。70/30と80/20は、同じ目付と同じ表面加工でも挙動が違うからです。
実務上の帰結は直線ではなく、しきい値になります。パール加工では:
| 坪量(GSM) | 毛羽が出やすいレーヨン比率の下限 | この表の使い方 |
|---|---|---|
| 80 g/m² 超 | 約70% | 比率を仕様書に書き、想定する目付のサンプルで確認します |
| 90 g/m² 超 | 約80% | 目付が上がるほど下限も上がるため、80 g/m²で通った比率が95 g/m²でも通るとは限りません |
これらのしきい値は当社のパール加工の生産から得たもので、何に直面しているかの例示として2026年10月13日に公開承認を得ています。標準ではなく、試験結果でもなく、他のサプライヤーや他の表面加工に対する保証でもありません。プレーンとEFでは挙動が異なります。
05.3 · 毛羽 — 原因2
毛羽立ちは水からも始まる
スパンレースの生地は、繊維をウェブ状に積み、噴射ノズル列から吹き付ける高圧水流で絡ませて作ります。ウェブが受け取るエネルギーが大きいほど繊維同士の絡みが増し、端が立ち上がりにくくなります。
つまり圧を上げれば毛羽は減ります。ただし同時に2つのことも起きます。生地が硬くなり、厚みが減るのです。毛羽を抑えようと圧を上げ続けると、タオルらしい感触が失われます。したがって設定は、耐毛羽性・手触り・厚みという3つの性質を同時に見る調整であり、その均衡点は繊維、目付、表面加工によって動きます。
| 変更 | 当社ラインで報告された効果 | 確認すべき点 |
|---|---|---|
| 圧を上げる | 繊維の絡みが増え、表面の毛羽が減ります | 手触りと厚みが承認サンプルと合っているか確認します |
| 圧を上げすぎる | 生地は硬く、薄くなります | 厚みは目付の数値に含まれないため、一枚ごとに確認が必要です |
| 繊維と圧を同時に調整する | 耐毛羽性、手触り、厚みは互いにトレードオフの関係にあります | ここが承認される設定であり、仕様ごとに固有です |
圧力値、厚みの変化量、硬さの測定値はここには載せていません。確認できているのは各効果の向きであり、数値は仕様ごと、機械ごとに設定します。
05.4 · 糸くず
糸くずは繊維に従う
同じ目付では、繊維が抜け落ちる傾向は構造ではなく繊維で決まります。ポリエステルが最も多く、レーヨン、リヨセル、コットンは低い側で互いに近くなります。
| 順位 | 繊維 | 読み取り |
|---|---|---|
| 最も多い | ポリエステル | 4つの中で最も抜けやすい |
| ≈ | レーヨン · リヨセル · コットン | 互いに近く、いずれもポリエステルよりかなり少ない |
「抜けにくい」は「抜けない」ではありません。この範囲の繊維に糸くずゼロのものはなく、ゼロを約束するサプライヤーは測っていないか、別のことを説明しています。上の順序は、同じ目付での当社製品による定性的な比較であり、糸くずの本数、試験方法、しきい値は添えていません。
05.5 · 重量
公称坪量は納品重量ではない
目付は生地1平方メートルで測ります。タオルはその生地を裁断した一枚なので、重さは目付×面積となり、生地のばらつきがそのまま一枚のばらつきになります。そのばらつきはライン上の2つの箇所で生じ、しかも生じる方向が異なります。
ウェブ形成
繊維は結合の前にウェブ状に積まれます。この積み方は完全に均一ではないため、重量はウェブの幅方向と長さ方向で変動します。端から裁断した一枚と中央から裁断した一枚は、どちらも公称同じ寸法でも違うことがあります。
スリットと巻き直し
結合した生地をスリットして巻き取るとき、ロールの芯側と外周側で張力と圧縮の具合が変わります。同じロールの最初と最後では、厚み、ひいては一定面積あたりの重量が変わることがあります。
目に見える結果は、一枚重量や梱包高さが合意値を外れる少数の包装です。体系的な問題ではなく裾の現象であり、だからこそ簡単な検査をすり抜けます。カートンの最初の10枚は完璧で、11枚目がそうでないことがあるのです。
管理する3つの要素
ロットの安定性。ロットは承認済みの仕様に管理され、成り行きに任せません。生地が均一だという前提ではなく、管理できる約束です。
CV値。ばらつきを可視化するのが変動係数です。平均一枚重量が目標どおりでもCVが広ければ、同じ平均でCVが狭い製品より劣ります。その差を示すのはCVだけです。
巻き直しのむら。同じロール内の芯側と外周側の差を見ることで、幅方向の測定では見落とすずれを捉えられます。
05.6 · 仕様
仕様に書くべきこと
争いの多くを防ぐ5行
- 比率まで書いた素材。例えばレーヨン80%/ポリエステル20%のように書き、繊維名だけでは済ませません。
- 公称目付と、一枚重量の許容差(1枚あたりのグラムで表示)。
- 表面加工。承認済みの参照サンプルに対して指定します。
- 毛羽と糸くずの合格判定。どの面で、誰が、どう判断するかまで書きます。
- 梱包高さまたは包装重量の許容差。ディスペンサー、棚、定形カートンに収める必要がある場合に書きます。
素材と寸法だけを書いた仕様は、2つの不具合と重量の問題を未決のまま残し、最初の苦情で必ず蒸し返されます。
05.7 · 限界
本ページが主張しないこと
試験数値はなし
ここにあるのは実験室の結果ではありません。吸収速度、湿潤強度、糸くずの本数、圧力値は、このページのために測っていないため一切報告しません。
他社との比較はなし
これらの観察は当社自身のラインについて述べたものです。他の工場がどう運営されているかの説明ではなく、そのように読むべきでもありません。
不良ゼロの約束はなし
毛羽、糸くず、重量変動は管理するものであり、なくなるものではありません。3つすべてでゼロを掲げるサプライヤーは、製造された繊維製品以外の何かを説明しています。
固定した工程レシピはなし
圧力、繊維比率、結合の設定は仕様ごとに選びます。上の向きは成り立ちますが、数値は製品間で移せません。